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::「対岸の彼女」角田光代

(2007/10)
角田 光代

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 専業主婦の小夜子は、大人と呼ばれる年になり、母と呼ばれる女性になっても、公園デビューで挫折したり、外との繋がりには相変わらず臆病で、高校時代と同じように女の集団のなかで上手くできない自分を嘆き、日々鬱々としていた。
社会に出ればなんとか道がひらけるのではないかと思っていた小夜子は、姑の嫌味や夫の無理解、保育園入園の困難を乗り越え、同じ年の独身女社長、葵の経営する企業で働き始めた。

 現在の二人の話の間に、もう一つ、葵の高校時代の話がからまって物語は進んでゆく。
いじめにあい横浜から群馬の田舎に逃げるように住いをうつし、そこでひっそりと目立たぬよう当たり障りがないように息をひそめて高校生活をおくる葵の前に、
奔放で明るくてどこにも属さないナナコという女の子があらわれ、二人は急速に仲良くなる。

専業主婦だった小夜子と女社長葵。
いじめられっこだった女子高生の葵といつも明るくどこにも属さないナナコ。

二つの時間軸で繰り広げられる女友達との濃く強い繋がり。それらが交互に織りあって物語りは深く「人との繋がり」について触れながら痛々しく、リアルに描かれていく。

最後はどうなるの?どうなっちゃうの?とドキドキしながら一気に読み進めた。
結末は切なくても、それでも一歩踏み出す主人公の姿をみて最後はちょっと明るい気持ちで涙を拭けるような気持ちにさせられた、そんな小説だ。


きっと、かつての女子も今の女子も共感する面がたくさんあるんではないかな。

 同じ女性でありながら、立場も環境も抱えているものもなにもかもが違う二人が、急速に関係を縮めていっても、どうしてもたちはだかる溝。そして、離れてしまってもそこからまた新たに違う関係が生まれてゆく。

独身の女、既婚の女、子持ちの女、有職主婦、専業主婦・・・
女を区別するのは女だとよく言われるけれど、「対岸」にいる相手とどう付き合ってゆくか。過去に自分と繋がった人達を思い出し、自分の体験も重ね合わせて読んで行くとなんとも切なくて涙がでる。

 救いがないけどそれが現実だと知らされる。だけど「大事なもの」の確認や「前に進む」力をしずかに与えてくれるような、すごく良い小説だった。
1年前に一度読んだときは感想を書くこともできないくらいその「読後感」に酔っていた。今回またこの本を手にしたとき、角が少しだけ折り曲がってる頁があるのに気がついた。
よくやる癖なのだ。
読みながら琴線に触れる言葉がある頁を折ってしまう。


高校生のナナコが葵に言ったセリフ。

“無視もスカート切りも、悪口も上履き隠しも、ほんと、ぜーんぜんこわくないの、そんなところにあたしの大切なものはないし”
という言葉。そんなナナコの言葉を葵は青い空を見上げながら聞いていた。

そして、大人になった葵は、「自分の子供になかなか友達ができない」(まるで昔の自分のようだ)と悩む小夜子に対してこう言うのだ。

“ひとりでいるのがこわくなるようなたくさんの友達よりも、ひとりでいても怖くないと思わせてくれる何かと出会うことのほうがうんと大事なきがする”と。

葵とナナコの関係はとても切ないものだったけれども、葵の中では今でもそれは決して消えない「大事なもの」だということが伺える。

最後に森絵都さんの解説も素晴らしかったので、そこから文章を引用して載せておく。

「人と出会うということは、自分の中にその人にしか埋められない鋳型を穿つようなことだと思っていた。人と出会えば出会うだけ、だから自分は穴だらけになっていくのだ、と。
けれどもその穴は、もしかしたら私の熱源であるかもしれない。時に仄かに発光し、時に初熱し、いつも内側から私をあたためてくれる有難い空洞なのかもしれない。」
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ラストのこの一文

「何故私たちは年齢を重ねるのか。
生活に逃げ込んでドアを閉めるためじゃない、また出会うためだ。
出会うことを選ぶためだ。
選んだ場所に自分の足で歩いていくためだ。」

ドッシリとした手ごたえを感じた文章でした。
ホントに良い本だった。本っていいよね。
2009.01.21 00:10 編集 △ page top
http://lovefliesxxx.blog58.fc2.com/blog-entry-114.html
この日記で私は「行きたいところにいく力」というタイトルで書いてました。
私はここに実際の「体力」だけでない「心力」もかけて書いたつもりなんだけど、プロの言葉にはかなわないなぁ(笑)
ずしーっと重い。
けど、清々しい。

ユミコちゃんのお陰でまたきちんと読むことができたよ。ありがとうね!
2009.01.22 00:45 編集 △ page top
本当だ!マキさんのブログ今読み返してみたけど、同じこと言ってるんだね。
読んだ時は分かった気になってたのになぁ・・・。
プロの言葉うんぬんでは無く、単に私の読解力と想像力が不足してるせいだわ。お恥ずかしい。
角田作品も好きだけど、マキさんの文章も負けないくらい好きよ!いつか小説でも出して欲しいくらい。(笑)

・・・それにしても、このラテンダンスの先生イイ感じだ。楽しそう。
2009.01.22 14:54 編集 △ page top
★ユミコちゃん
たびたびありがとうv-238
また読んでくれてありがとう。
いやいや私も自分で忘れてたから(笑)
きっと心にはあるんだよね。それが文字にされていると新鮮に感動するよ。
そして、こういうことを語り合える人がいるってだけで私の日常は潤うのよ。
ありがとう。


2009.01.23 01:59 編集 △ page top
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